ニュースリリース
2017.05.23 ジーンクエストと伊藤園、 「緑茶成分であるカテキンの吸収に関連する遺伝子」 について学会発表
株式会社ジーンクエスト(本社:東京都品川区、代表取締役:高橋 祥子)と株式会社伊藤園・中央研究所(所在地:静岡県牧之原市、所長:提坂 裕子)は、カテキン応答能と遺伝子多型に関する共同研究の成果を、第71回日本栄養・食糧学会大会(開催地:沖縄コンベンションセンター)にて発表いたしました。
◆研究結果の概要
緑茶カテキンが生理作用を発揮し健康に影響するには、カテキン摂取後の血液における血漿カテキン濃度が重要になります。しかし、カテキン摂取後の血漿カテキン濃度は個人差が激しく、関連する遺伝子多型は未だ解明されていません。そこで、統計学的手法であるゲノムワイド関連解析(GWAS解析)を用いてカテキン摂取後の血漿カテキン濃度と関連のある遺伝子多型を探索しました。
その結果、カテキン摂取後の血漿カテキン濃度との関連が示唆される5つの新規候補遺伝子を見出しました。中でもLRRC16A遺伝子上に位置する遺伝子多型はアミノ酸変異を伴うものであり、変異を有している被験者では血漿カテキン濃度が高値になる傾向があることが明らかになりました。
今後はより大規模なGWAS解析や別集団での再現性試験、見出した候補遺伝子の遺伝子型間での血漿カテキン濃度上昇能の比較や血漿カテキン濃度に与える影響の作用機序を明らかにする必要があります。今回、ゲノムワイド関連解析を用いて緑茶成分と遺伝子多型の関係を研究し国内では初めて成果を上げることができました。将来的な個別化健康管理や産業に貢献する一つの成果であると期待できます。
当社では今後も、共同研究によって生み出される成果を活かして、より信頼できる遺伝子解析サービスを提供し、遺伝子事業の発展に貢献できるよう取り組んでまいります。
研究表題「日本人におけるカテキン摂取後の血漿カテキン濃度のゲノムワイド関連解析」
■企業情報
社名 : 株式会社ジーンクエスト
所在地 : 東京都品川区東五反田5丁目22番37号
オフィスサークルN五反田5階
設立 : 2013年6月20日
資本金 : 110,000千円(資本準備金含む)
代表者 : 代表取締役 高橋 祥子
事業内容: 個人向け遺伝子解析事業
URL : https://genequest.jp/