バリアントとは

遺伝子のバリアント(Variant)とは、 DNAの塩基配列に生じる違いのことと一般的に定義されています。
バリアントは多様体や変異と訳されていることが多いものの、変異と表記すると、突然変異を表すミューテーション(mutation)との混同が起こることから、日本語でもバリアントと表記することが推奨されています。

瞳の色や太りやすさなど、個人のもつ特徴や体質、病気のかかりやすさなどの個人差には、バリアントが関連していることが知られています。
しかし、全てのバリアントが病気や体質に関連しているわけではなく、ヒトの体へどのような影響をもたらすのか分かっていないものも存在しており、日々研究が続けられています。

バリアントは、DNAの塩基配列の違いを表す概念ですが、その違いには様々なタイプが含まれます。
たった一箇所の違いを表すSNP(一塩基多型)から、塩基配列の挿入・欠失を表すindel、同じ配列が何回繰り返されているかなど、これらすべてがバリアントとして扱われています。
また、集団の中で1%未満しか持っていない希少なバリアントも存在するものの、50%近くの方が持っているメジャーなバリアントも存在します。
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