お酒の雑学
「お酒」というのは、我々にとって非常になじみ深いものです。どれくらい昔から飲まれているのでしょうか。
約6000年の歴史
「アルコールの歴史は非常に長い」というのは、耳にしたことのある人も多いのではないでしょうか。お酒は今から6000年ほど前、紀元前4000年ごろから歴史が始まったとされています。現在では多種多様なアルコールのタイプがありますが、果実酒はお酒のなかでももっとも歴史が古いものです。この頃メソポタミア地方のシュメール人によって飲まれていたのはワインでした。
ビールは、今から5000年前、ワインよりも1000年ほど遅く同じくメソポタミア地方で作られました。
日本人とお酒の付き合い方
日本文化のなかでも「お酒」は独自の地位を確立していきます。
日本人の文化に「日本酒」が登場し始めるようになるのは奈良時代の頃です。ただ、そのころは今のように気軽に飲まれるものではありませんでした。お酒は神と人とを結びつけるという役割で、神聖な「特別な日のためのもの」でした。鎌倉時代あたりから一般階層にお酒が広がり始めるようになります。
なお、よく時代劇の舞台となる「江戸時代」ではこのお酒文化は非常に広く知れ渡っており、江戸の町にはなんと1808件もの居酒屋があったと言われています。当時はお酒の値段もかなり安く、庶民でも気軽に飲めるものであったとか。
また、当時から「肴」とともにお酒を楽しんでいたようで、店先には数多くの肴が並べられていたとされています。
また、舶来酒であるウイスキーやワインなどが日本に入ってくるのも江戸時代前後でした。
かつては特別な飲み物として知られていたお酒は、今や完全に私たちの生活の一部として親しまれています。
参考文献・資料
- 飯野 亮一 (著). 居酒屋の誕生: 江戸の呑みだおれ文化 (ちくま学芸文庫)