急性アルコール中毒者への対処法

たとえその場でアルハラが一切行われていなくても、そして実に和やかな雰囲気で宴会が行われていたとしても、急性アルコール中毒者が出てしまう可能性はあります。
特に、自分の飲酒量の限度が分かっていないまだ若い世代や、場の雰囲気が楽しくてついつい杯を重ねてしまったというようなケースでは、「だれも強制していないのに急性アルコール中毒者が出た」といった悲劇が起こりえます。

では、急性アルコール中毒者が出たらどうすればよいのでしょうか。

一人にしないのが鉄則、意識がない場合はためらわずに救急車を呼んで

まず、仲間内で急性アルコール中毒者が出たのであれば、決してその人を一人にしないでください。酔っていない人が付き添い、状態を見るようにしてください。意識がある場合でも、嘔吐物が喉につまり呼吸困難に陥ることがあるので、横向きに寝かせてます。また、「吐けば楽になるだろう」と考えてしまいがちですが、これも上記のように「嘔吐物が喉につまる危険性」があるので、無理に吐かせようとしてはいけません。

すでに意識がなくなっているという場合は、ためらわずに救急車を呼ぶことが大切です。

水分補給と衣服の処理

急性アルコール中毒には、可能であれば水を与えましょう。水分を補給することで、体内の水分量が増えて血中アルコール濃度に低下に寄与します。
また、ベルトなど身体を締め付けているものを外します。
体から急激に熱が失われることもあるので、毛布などで体をくるみ、低体温状態になるのを避けるようにしてください。時々呼吸をきちんとしているかを確認しましょう。

周囲の人がきちんと配慮し、救急車を呼んだり手当をするなどできる限りのことをしておく、ということが大切です。

参考文献・資料

  • 公益社団法人アルコール健康医学協会 NEWS&REPORT Vol.13 No.2 平成19年11月号

知っておきたい飲酒の教養

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